こうして、2010年5月に、天満天神の水の物語は始まり、楠見先生は早速、天満天神地域周辺の過去のボーリング調査のデータに当たってくれました。
一方、語り手は、商店街に楠見先生の話(1インチパイプなら井戸を新たに掘ることができる)をお伝えし、天満天神の水を復活できる可能性があることをお話ししました。当時の天神橋筋商店連合会の会長にも直接お話ししたところ、夢のある話として、大変に乗り気になってくださいました。
「ああ、なるほど、こうして大阪天満宮の五知の井が復活したのね」と早合点してはいけません。当初のお話は、大阪天満宮の五知の井の復活というわけではなかったのです。では、どこかって?
この話を知っている方は少ないのですが、実は、天神橋筋3丁目商店街の中に掘ろうという話だったんです(ここは、驚くところ…(笑))。
そんな場所があるかといえば、あるんです。
ところで、今回の写真は、天神橋筋3丁目商店街で、奈良県葛城市の物産展が開かれたときの写真です(東日本大震災が起こり、途中から被災地支援の募金活動に変更になりました)。場所は、「天三 おかげ館」。天神橋筋3丁目商店街振興組合が所有する、イベント、会合などに使える多目的スペースです。
実はこの多目的スペースの裏側(写真の右側通路から奥に入ります)に中庭があるんです。そして、ここが最初の候補地でした。