「祝うてエール」は、「天満天神の水」だけを仕込み水に使った大阪の地ビールです。関西大学のベンチャー・合同会社SOLARISが企画し、2020年1月に生野の有本麦酒で醸造が始まりました。同じ製法のビールに比べて、泡持ちがよく、苦みと甘みのバランスのとれたペールエールという種類のビールです。このビールが特色あるビールに仕上がった秘密は、仕込み水の「天満天神の水」にあります。
天満天神の水
「天満天神の水」は大阪天満宮・神水舎の地下70mからくみ上げられ、最新の膜ろ過技術などを適用して復活した安全安心な超軟水です。この水でとった昆布出汁は、水道水よりもかなり多くのうまみ成分を含むことが化学分析で示されており、また、飲み比べでも「旨味が多い」という評価が高いことが統計的に示されています。
ビールについても泡持ちの時間が長いことははっきりしており、また、飲み比べでの評価の違いが出ていますが、味の違いの化学的な理由についてはSOLARISで分析を進めているところです。
(出汁の飲み比べ実験結果については、論文「ポジティブネットワーク形成の主軸となる地域産品の 特性、機能、条件 : 『天満天神の水』を対象とした計量分析的整理」で論じています。)
ラベルについて
ラベルの背景画は大坂画壇の画家、中川和堂(1880年~没年不詳)による「天神祭り」です。船渡御の場面を描いた傑作です。日本の近代政治機構の基礎をつくった「大阪会議」で著名な「花外楼」様が所蔵しています。
また、字は、伝統的な書から創作書道まで幅広く活躍されている今柄紫峯氏の作品です。
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